シニアのための情報新聞「フロンティアエイジ」
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ドキュメント
私たち「超家族」(4)
法隆寺方式
 
福祉を超えた街づくり 見学の町議た民の力に驚き
 
   「コミュニティーハウス法隆寺」に5月末、地元の奈良県斑鳩町の町議が近隣の河合町、三郷町の町議を伴って見学に訪れた。3人は町村合併と広域行政について論議を交わすため7町の7議員で構成する政策研究グループ「七和会」のメンバー。「住まい手が行政を当てにせず、自力でつくった先進的な共同住宅が斑鳩町にできた」という評判を聞いての訪問だった。
エプロンづくりに共生を実感

 「コミュニティーハウス法隆寺」の運営母体「株式会社安寿ネット」代表として、向平と疋田が住宅の内外をくまなく案内し、計画から実現に至る経緯を説明した。3人がとりわけ関心を示したのは、東京の「共生の住まい全国ネット」が「法隆寺方式」と命名したことで、全国的に知られるようになったユニークな株式会社組織による建設・運営の方式。
 「株式会社方式」といえば、資金を持つ会社が施設を建設して入居者を募り、分譲や賃貸によって利益を得る形を想像されがちだが、「法隆寺」の場合は入居予定者自身が資金を出し合って株式会社をつくり、直接発注で建物を建てて入居する方式。「利益」を分配すべき第三者が存在しないから、「差益」が生じたとしても自分たちのものになる。
 出資金は入居予定者に均等に割り当てられ、「大株主」や「小口株主」が存在しないのも特徴。建物全体が株式会社の所有物として登記され、入居者はこれを借りて住むかたちになる。一方、株主である入居者は「株式」を子どもに相続したり、他人に譲渡できる権利が保てる。ただ、互いに支え合う「共生の住まい」を維持するため、譲渡には株主総会の承認を必要とする「譲渡制限付き」としている。
 「株式会社という方式を骨格に、建設資金すべてを出し合ったので負債はゼロ。株主としても、入居者としても平等な関係にあることで、自立するための共同の家という意識が高まり、共生の暮らしを進める上でも大きな効用がある」という向平たちの説明にうなずく3人。女性たちが共用ホールに集まり「男性の調理参加を促す」ため、希望者にプレゼントするエプロンを縫製している姿に、共生の実践ぶりも体感した。
 その感想は「民間の活力の大きさを思い知らされた。ここの取り組みは、福祉を超えた新しい街づくりそのもの。遊休公有地はたくさんある。行政が口出しせずにこれらの土地を提供すれば、すごいことが出来そうだ」(三木誓士・斑鳩町議)、「共用ホールや菜園を活用して子育て支援やデイセンターにすれば、厚労省がいう小規模・多機能施設に発展できる。先駆者として頑張って欲しい」(西村潔・河合町議)、「このような建物を周辺各所に実現できるよう、行政の取り組み方に注文をつけ、概念を提起してほしい」(佐野英史・三郷町議)。
 やりとりは熱を帯び、見学は予定の時間を遙かにオーバーした。(敬称略)
 
 
平時にこそ備えを 地震対策 救援経験者が講演 
 
    阪神大震災から10年、この間に新潟を始め予測の及ばぬ発生が続く地震。住宅メーカーは耐震、免震対策に取り組む一方で、日ごろの備えを訴えるキャンペーンも展開している。三洋ホームズ大阪支店は、5月22日の大阪・梅田に続き、明石、堺地区でも開いた「ECO&SAFETYセミナー」では、阪神大震災の救援にあたった経験を持つフロンティアエイジ業務担当の実城良一さんと、シニアNPO元理事の高橋度さんが講師として「発生、その時感じた大切なこと」を語った。
 実城さんは尼崎市のマンションで激震に耐えた後、散乱する家具の片づけを家族に任せ、2日目には自転車で芦屋、灘、三宮に住む知人の救援に走り、その後も市民団体に働きかけて全国から玩具を集め、子どもたちの心のケアに奔走した。高石市に住む高橋さんは、家屋の被害は軽かったが、労組の連合体が現地に設けた救援対策本部で、事務局長として1年間留まり、ボランティアたちの活動を支えた。
 そんな日々の中で、2人が共通して得た教訓として「安否の確認などを友人、知人の間でリレーし合う情報伝達ネットを平時から築いておくこと。そして平時にこそ家”弱点”の手当など、備えをしておくこと」を強調した。
 三洋ホームズ技術陣の講演では、阪神大震災の被害は建築基準法の改定以前に建てられた住宅に集中したこと、3日分の生活用水をタンクに蓄積できるオール電化住宅の普及率が、ここ3年続けて急増していることなどが示された。
 
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