シニアのための情報新聞「フロンティアエイジ」
朝日新聞朝刊とともにお届けします。 フロンティアエイジ
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女の落語 聞いてんか (中) 露の都のパワフル人生
 
 「子は鎹」で進路つかむ  
 
   落語会の楽屋。男たちのだべりの輪に加わっていた露の都が、すっと部屋の片隅に寄った。持参の円筒状の布をすっぽりと被って、ちょっとゴソゴソ。サナギが蝶に変身するように、洋服から舞台衣装の和服に抜けかわっていた。
 男ばかりだった落語界に都が入ったのは1974年3月、18歳の時だ。高校3年生だった前年、笑福亭仁鶴の落語「青菜」に笑い転げた。「私もやりたい」。丸暗記して9月にテレビの素人参加番組に出て演じた。その時の審査員が、師匠となる露の五郎だった。
高座で語る露の都(右は初々しい入門当時)

 堺市から大阪市内の私立女子高校に通っていた。週2日、歯科医院でアルバイトをして学費を稼ぐ頑張り屋。学校ではおしゃべりが過ぎ、本名の小田眞理子をもじって「おだまり!」とよく叱られる活発な生徒だった。入門を決意してからは授業が終わると、セーラー服のまま五郎のいる楽屋に通い、頼まれもしないのに用事を手伝った。
  バイトで歯科医院の受付から雑務をこなしていただけに機転がきいた。重宝がられ、やがて師匠の余興の仕事にまで付いていくようになった。翌年3月、卒業と同時に入門。3人目の弟子だから「みやこ」、そこから「露の都」となった。落語界では東西を通して初めての女性で、明石家さんま、桂小枝、桂吉朝らとは同期にあたる。
 男の中に居場所
 師匠宅で3年暮らした。「いざ入門してみたら、機転だけではダメ。体を動かしたり、しゃべったりするたびに叱られました」。例えば吊り下げた衣装がゆがんでいたら、自分がしたのではなくても謝らねばならない。「なんでやねん」と思っても、言い訳は口答えになる。「初めは納得できなかった。でも、変だと気付いたら自分が直しておいたらええんや。そういう気配りが必要なんやと分かってきた」。相手の立場で物事を考えられるようになった。
 するりと”脱皮”
  男ばかりの中で暮らすのは気にならなかった。「都ちゃん、わしらの方が気になるで」。逆にそう言われた。着替え方法は、そその声に応じて編み出した知恵だ。
 落語は、男が作った噺を男がやるものだからと、短髪にして男物の衣装で演じたこともあった。師匠に言われて宝塚歌劇に5年通い、全公演を見て参考にした。新作にもトライした。
  10年ほど前、古典落語の「子は鎹(かすがい)」を知った。けんか別れした夫婦が、母親に引き取られた子どものお陰で、よりを戻すという噺。「母親の気持ちが痛いほど分かる。私にぴったりの噺。古典にはそんな私向きの噺が、探せばもっとたくさんあるはず」。自分の気構え、進む道、演じ方がはっきりと見えてきた。
 いざ旗揚げ笑女隊
 昨年12月には、上方落語協会に新設された「女性部」の初代部長に就任。そこで、後輩の女性やお囃子陣と語らって「上方笑女(しょうじょ)隊」を結成した。9月13日午後6時半から大阪・天満のドーンセンターで、笑女隊お披露目公演を開く。「女性の良さを生かしながら、落語の発展に貢献したい」。意気は盛んだ=敬称略。 (上田 文世
 
 
観ようか  
 
 
大阪城薪能
  18日18時開演、大阪城西の丸庭園。新作能「桐葵」、大蔵流狂言「口真似」、観世流能「石橋」。出演は片山清司、梅若六郎、茂山忠三郎、茂山千作、観世清和ほか。
   「桐葵」は豊臣家守護の約束を破られて修羅道に落ちた秀吉と家康の苦悩、そして救済を描く井沢元彦の新作。上演当日は秀吉の命日にあたる(雨天の場合は19日に順延)。4000円(前売り3300円)
[プレゼント] 招待券をペア3組に。はがきでフロンティアエイジ「大阪城薪能」係へ。10日必着。
 
  展示 転換期の作法〜ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術
  10月10日まで、大阪・中之島の国立国際美術館。1989年の社会主義体制崩壊から16年、EUへの加盟も昨年果たした旧東欧圏4カ国の美術状況の今を探る初の試み。「資本主義的ジャングル」の中で、作家たちは奥深い洞察とユーモアを武器として、したたかに、柔軟に活動を続ける。チェコのアニメも上映。830円。
 
 
展示 新シルクロード展
  13日〜10月10日、神戸・脇浜の兵庫県立美術館。東西文明の交差路としてロマン誘うシルクロードでは、今なお新たな発見が相次ぐ。「幻の都楼蘭から永遠の都西安へ」の副題の通り、西域のモナリザと称され、世界初公開となるダンダンウイリク出土の壁画「如来図」(唐時代・新疆文物考古研究所蔵)=写真=を始め130点で未知の実像に迫る。前売り1100円(当日1300円)。
 
 
展示 ルーヴル美術館展
  10月16日まで、京都市美術館。ルーヴル美術館が所蔵する膨大な美術品のうち、フランス革命から王政復古、第2帝政へと揺れ動いた時代の傑作絵画を選りすぐり、アングルの「トルコ風呂」=写真=など日本初公開の56点を含む73点でフランス絵画の潮流を探る。1300円。
 
  プレゼント] 「転換期の作法展」「新シルクロード展」「ルーヴル美術館展」のチケットを各ペア5組に。はがきに希望の展覧会名を明記(1枚1件)し、フロンティアエイジ「観ようか」係へ。10日必着。  
 
イケ面クリス落語の猛勉中 「いつかテレビに」
 
   クリスさん(26)=写真=はカナダ出身。スキンヘッドのイケ面は今、落語の猛勉中。「コメディアンになり、テレビに出る」ことを夢見る。
 子どもの頃、日本のアニメを見て育った。日本に来て幼稚園の先生などをして暮らすうち、テレビで「笑っていいとも」を見て、いつかは出たいと思うようになった。日本女性と結婚し去年6月に来阪。淀屋橋の英語学校、HOEインターナショナルの山本正昭校長から英語落語に誘われた。同校長は亡くなった桂枝雀さんと共に英語落語を始めた人。HOEからの派遣で学校で演じるなど、公演と稽古に励む日々が続いている。
 クリスさんらが出る「HOEショート英語落語発表会」が、8月7日午後13時半、難波千日前のワッハ上方レッスンルームである。無料。問い合わせはHOE(06・6202・0192)へ。 
 
 
安心を得る「暮らしのセミナー」  
 
 
第1回「ホームセキュリティー」 参加無料 締め切り迫る 関電SOSと協力開催 
 
    シニアライフに役立つ智恵を提供する「フロンティアエイジ暮らしのセミナー」の第1回「安心して暮らすためのホームセキュリティー」の参加者募集の締め切りが迫っています。豊富な情報を持つシニア関連企業の協力で開催するシリーズ企画で、第1シリーズ(2回)の協力企業は関西電力グループ「関電SOS」(本社・大阪市北区)です。開催要領は次の通りです。
と き 8月28日(日)午後1時〜3時
ところ 大阪国際会議場12階(大阪市北区中之島)
テーマ 思わぬ場所に潜む「安全」の落とし穴
講師 大和 明文(フロンティアエイジ編集委員) 
  大和氏は元大手セキュリティー企業社員で、300カ所の現場を踏んで泥棒を寄せ付けない住まいの診断・提案をしてきた体験豊富な専門家。
  「被害に遭う家、狙われる地域には共通点がある。これからは安全は自分で守る時代。挨拶を交わすなどご近所に安全の仲間を増やすことから始めましょう」と語ります。
  ▽関電SOSの担当者による「進化する住宅の安全対策」の解説、受講者相談コーナー、セキュリティー体験機器の展示など。関電SOS「防犯ハンドブック」や、とっさの時にあわてずにすむ大和氏提案の「緊急連絡・相談カード」、会場最寄りのリーガロイヤルホテル喫茶券(千円分)などのプレゼントもあります。
定員 150人(超過の場合は抽選)
参加 無料
申し込み はがきに住所・氏名・年齢・電話番号・参加希望人数を記入し、フロンティアエイジ・セミナー係りへ。8月15日消印有効。
 
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  TEL:06−6202−3133 FAX:06−6202−3055 
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