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| 送られる人の思いを形に・・・ |
業者主導に疑問抱き独立 |
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家族葬の専門会社「ファミリー葬」(神戸市)が業績を伸ばしている。業者のすすめるままになりがちな葬儀を会員制にし、アンケートと面談で事前に本人や家族の「考えや思い」を確認して「形にする」システム。会員はすでに約1000人に達している。家族葬に特化した葬儀社は全国で初めてという。
社長の藤本國秋さん(57)は30年ほど葬儀業界に勤めた後、03年5月に会社を立ち上げた。堺市、尼崎市に続いてこの9月に大阪市城東区にも支店を開設。全社で月約80人が窓口を訪れ、別に月150件を超す問い合わせを受けている。 |
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季々彩々
奈良・石光寺の寒牡丹。中将姫ゆかりの花曼荼羅の世界が雪除けのわらの中でにおいたつ |
藤本さんによると葬儀費用は全国平均で230万円といわれ、「なぜこんなに高いのか」「訳が分からない内に終わった」など施主側の不満は多い。万一のとき、遺族は気持ちと時間のゆとりがないまま、葬儀のほとんどは業者主導で進む。「施主の意見が入りにくいことに疑問を感じ」て、送られる人にも送る人にも気を遣う「やさしい葬式」を思い立った。
背景には、核家族化が進んで葬儀を営める造りの住宅が減った▽少子化に伴い遺族の費用負担が重くなった▽高齢化と終身雇用の崩壊で職場関係の参列者が減ってきた、などの事情があった。
神戸市には「規格葬儀制度」があり、大人の葬儀で15万5千余円―33万8千余円(宗教関係費、ドライアイス、会葬御礼などの費用を除く)の価格を設定、20業者を指定して「経済的で安心な料金」での利用を市民に呼びかけている。同様の制度は大阪市や東京都などにもあるが、葬儀の費用は施主の希望や参列者数などで大きく変わるため、規格料金には納まらないのが現実のようだ。
「ファミリー葬」がすすめる葬式プランは、3種類から選べる祭壇と柩、供花、出棺寝台車など葬儀の不可欠品をそろえた基本セットで39万6900円。「登録会員」(入会金3000円)の場合はここから50%、9月に新設した「ファミリー会員」(同10万2900円)は90%の割引になる。事前に会員登録していなかった人のためには「即日会員」(同1万500円)制があり、入会すれば30%割引になる。希望によって追加できるオプション用品にも会員割引が適用される。 |
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葬儀についての本人や家族の考え方は、入会時の「意志確認シート」をベースに、事前相談や担当者の会員訪問で、葬儀の形態や進め方、参列してほしい人の名前と人数、会場、好きな花や色、音楽などを確かめている。年間約200件ある葬儀の参列者は30人程度で、請求費用は約12万円〜79万余円。たいていは30万〜40万円に納まるという。同社自前の式場は持っていないが、提携先を紹介してくれる。
これまでの葬儀例では(1)春に病死した50代の男性会社員の場合、親戚や友人への連絡を拒んだため通夜も葬儀も夫人だけで営んだ。男性は入院中に知人らあての手紙を書き、1ヵ月後に投函するよう夫人に託していた(2)今年1月の絵の個展が夢だった男性の場合、祭壇の両側に遺作の絵を並べる「絵画葬」とし、家族らで思い出を語り合い、柩に参列者が絵やメッセージを書いた、など様々。
個性を尊重し、本人や施主の価値観に合わせた自由な形の葬儀が原則。「無駄なお金をかけない葬儀を元気なうちに考えてほしい。死を逃げずに見つめることは、今の生き方を考えることにつながる」と藤本さんはいう。
高齢者や障害者を持つ家族を支援するNPO法人「全日本生活情報支援ネットワーク」(本部・東京)と提携し、生前の生活から相続手続までサポート体制をとっているのも特徴。藤本さんは「葬儀という一時点にとどまらず、前後を含め応援していきたい」と話している。
◆「ファミリー葬」は神戸市中央区御幸通6―1―15、御幸ビル5階。TEL078・252・4848 |
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