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| 世界に先がけ62曲復刻 |
収集家の瀬谷さん「阪急の袋」に残るナゾ |
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「ペーパー・ヒッツ」というタイトルの日本制作のCDが話題を呼んでいる。アメリカで1930年から32年にかけて毎週木曜、
駅や街の新聞スタンドで発売された紙製レコード「ヒット・オブ・ザ・ウイーク」の復刻版だが、第3集まで出て当時のヒット曲62曲が21世紀によみがえった裏には、ジャズ愛好家の熱い思いとともに、戦中秘話の存在もうかがわせる。
「私たちは、録音技術の進歩をリアルタイムで体験し、そのおかげで豊かな音楽文化を享受している稀有な世代といえるでしょう」――音源となった紙製レコードの所有者、瀬谷徹さん(55)=つくば市=はそう言う。
1877年にエジソンが円筒型蓄音機を発明。10年後にベルリナーの円盤方式が登場して主流となり、60年を経て1948年に長時間収録のLPが登場。さらにデジタル録音のCDが82年に現れ、今ではMP3方式でメモリー1枚に8時間分も録音できる。片面3分強の「SP」と呼ばれる円盤式の時代から、飛躍的な進歩のただ中にいるというわけだ。
瀬谷さんは、遺物扱いされがちな「SP」に強い愛着を抱き、ジャズに主力を置きながら収集。その数は7千枚を超え、同好者のために87年から続ける「SPレコードを聴く会」も180回を数えるが、中でも興味をひかれたのが、この紙製レコードだった。
SPのレコード盤はシェラックという天然素材を用い、1917年に初めて出たジャズのレコードは1枚75センチ。ところが、この紙製レコードは硬質の厚紙の表面を、コロンビア大学のビーンズ博士が開発した「ダリウム」というプラスティックでコーティングし、片面だけながら15セントという低価格。おまけにシェラック盤のようなノイズもなく、原音に近い音を楽しめた。
白人バンドが中心で、黒人では唯一、デューク・エリントンのハーレム・ホット・チョコレーツ時代の演奏を収録。都市部の白人サラリーマン層に人気があったと言われながら、なぜか2年半弱、133枚を出しただけで消えていったのだが、高音質で割れにくい樹脂コーティングという発想は、後のLPレコードにつながる先進性を持っていたとも評価されている。
瀬谷さんは25年前に存在を知り、これまでに80余枚を手に入れたが、この短命だった紙製レコードが、まだジャズ黎明期だった昭和初期の日本に輸入されていたことを知って感動を覚えたという。神戸・元町の「大蓄」に昭和9年ごろ、2枚15銭で山積みされていたという記録があるほか、海外の文献から類推すると、蘭領インドのスラバヤに拠点を置いていた三井物産が、発売元「ダリウムプロダクツ」の倒産後に在庫を引き取り、ヨーロッパ市場にも供給していた可能性さえある。
そして瀬谷さんのコレクションの中の1枚が最大のナゾを投げかける。大阪・梅田の阪急百貨店の名が入った専用袋に納められ、「¥40」という価格が印刷されている。これは明らかに戦後の価格統制が解除された1948年以降の価格。とすると、西洋音楽が「敵性音楽」として禁止され、廃棄令によって各家庭にある「音盤」までが回収破砕されたあの第2次大戦中、再び陽の目を見る日の到来を信じ、秘匿し続けた人物が存在したことになる。瀬谷さんは関西にはきっと、ダリウム盤のことを知る人が多いはずだと考えている。 (吉)
◆
復刻CDは瀬谷さんの旧知の寺田繁さん(71)が東京・世田谷で主宰する「オーディオ・パーク」TEL03・3704・9110)のレーベルで発売され1枚2520円。同レーベルからはジャズSP復刻シリーズ32点を含め、4つのシリーズで意欲的な作品が出ている。近畿圏ではヤマハミュージック神戸店、JEUGIA(じゅうじや)三条本店、同梅田店でも取り扱い。日本で初めて復刻されたことで、紙製レコードは世界的に再評価されはじめ、欧州を中心にコンプリート版の発行が試みられている。 |
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大阪センチュリーの新年は「オーパンバル・イン・ジャパン」でスタート。“荒れる成人式”に心を痛めた人たちが「成人式のモデルになるようなイベントを」と、4年前に始めたコンサートです。今年20歳になる男女50組を公募し、ウィーン社交界風のダンスやコーラスなどを特訓。男性は燕尾服、女性は白のドレスで正装してこの17日、大阪国際会議場の舞台に立ちます。
最初の年から演奏に関わっていますが、まさに“今どきの若者”。練習に遅れたり休んだり、面倒を見る大人たちは大変です。ところが本番の最後、男女ペアになってのダンスが終わり、ステージを一周する時、彼らは大仕事を成し遂げた実にいい顔を見せます。支えてくれた多くの人たちに心からの感謝を覚えるようで、関わったスタッフにとっても苦労が報われるひと時です。その喜びを、私たちオーケストラメンバーも一緒に味わわせて頂いています。 (大阪センチュリー交響楽団事務局長・出野徹之) |
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◆ 大阪ブルーノート
新春も豪華ラインナップでスタート。11日=渡辺香津美&上妻宏光ら、12日=タック&パティ。13・14日=イルカ&保坂俊雄、16・17日=ラリー・カールトン、18・19日=松岡直也グループ、20・21日=マイク・スターン・バンド、24・25日=レイラ・ハサウェイ、27・28日=柳ジョージ、31日・2月1日=Non Chords。そして3・4両日はジャズ・ハーモニカの名手トゥーツ・シールマンス=写真=が登場する。18時半、21時半開演(土・日・祝30分繰り上げ)。8400円〜5400円。 |
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◆大阪センチュリー交響楽団2月定期演奏会
2月24日19時、ザ・シンフォニーホール。指揮=小泉和裕。ベルリンフィルのソロ・ホルン奏者ラデク・バボラークを迎え、センチュリーの首席ドンナ・ドルソンを始めとするホルンパートと共に、シューマンの「4本のホルンとオーケストラのためのコンチェルトシュティック」、モーツァルト「レクイエム」などを演奏。 |
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