ニューシニアの必読紙「フロンティアエイジ」
フロンティアエイジ
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”生きる目的”見つけて 降旗監督「憑神」にこめた思い
    
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   妻夫木聡主演で公開中の東映時代劇「憑神(つきがみ)」の評判がいい。映画人生50年を迎えた降旗康男監督(72)の最新作。「主人公が置かれた立場や心情は、現在のニートやフリーターたちに通じる。生きる目的を見つけて欲しいという願いをこめた」と監督は語る。

 原作は浅田次郎の同名小説。徳川幕府崩壊直前の江戸、主人公彦四郎は由緒ある家柄だが貧乏な下級武士。ささやかな出世を祈った祠が大間違いで、3人の災いの神が出現して起きる悲喜劇だ。

 撮影の動機は「まず妻夫木ありき」。「彼はいまどき珍しい飾り気のない純朴な青年で演技力は抜群。ぜひ彼の主役で映画を撮りたいと考えて迷っていた折、本屋で平積みされた浅田さんの本を見つけ、これだと思った」

 原作・浅田、監督・降旗のコンビは、1999年に「鉄道員(ぽっぽや)」で大成功している。

 「浅田さんの小説はただ面白いだけでなく、今日に通じる大事なものを秘めています。「憑神」の激変する時代に戸惑う主人公の姿から、現代の若者を連想しました。落語のような語り口とテンポでストーリーが展開し、思わず引き込まれました。映画でも落語的テンポが出せたらと、僕なりに工夫しました」

 見るだけで噴き出す西田敏行の貧乏神、大阪弁を話す関取姿の疫病神は赤井英和、森迫永依の可愛い死神、落語に欠かせぬそば屋の親父に香川照之という配役からも監督の思いが伝わる。

 団塊の世代の大量定年が始まり、中高年ニートが誕生する可能性もある。「転換期の社会に翻弄されるのは、必ずしも若者だけではない。彦四郎と同様、目的を失ってうつうつと過ごす人もいるでしょう。そんな人にもぜひ見ていただきたい」と結んだ。 (高)
 
「殯の森」待望の公開 河瀬監督のカンヌ受賞作
   
今年のカンヌ国際映画祭で感動を呼び、グランプリ(審査員特別賞)を受けた河瀬直美監督の話題作「殯(もがり)の森」が7日からシネ・ヌーヴォ(大阪・九条)で公開される。

 舞台は奈良県北部の山間部に旧家を改装して設けられたグループホーム。妻の死を33年経った今も受け止めきれない認知症の老人しげきと、幼いわが子の死を自らの過失と責め続ける新任の介護士マチコとのかかわりを軸として、生きていくこと、そして死にゆくことの尊厳を濃密に描く。97分。
 
観ようか  
 
 
展示 ロシア皇帝の至宝展〜世界遺産クレムリンの奇跡
 10日〜9月17日、国立国際美術館(大阪・中之島)。12世紀の中世ロシアから、15世紀にモンゴルを打ち破ったイワン大帝、17世紀のロマノフ朝、18世紀にヨーロッパ化を進めたピョートル大帝、エカテリーナ女帝、そして20世紀初頭の最後の皇帝ニコライ2世まで。ロシア皇帝の栄華を伝える10万点もの至宝の中から、工芸品、宝飾品、イコンや宗教儀式に用いられた品々、衣裳など230点を選んで展示。近年発掘された中世ロシアの装飾品や精緻な細工と仕掛けで有名な「インペリアル・イースター・エッグ」=写真=も初公開。1100円(当日200円増)、月曜(祝日の場合は翌日)休館。
 
 
展示 フィラデルフィア美術館展〜印象派と20世紀の美術
 14日〜9月24日、京都市美術館。アメリカ独立宣言の地フィラデルフィアで1876年、独立100周年を記念して万国博が開かれた際、美術展会場として建設されたメモリアルホールが同美術館の始まり。130年を超える歴史の中で25万点もの所蔵品を収集し、全米屈指の美術館として知られる。本展では印象派のモネ、ルノワールにポスト印象派のゴッホ、セザンヌ、20世紀のピカソ、マティス、シャガールらヨーロッパの巨匠に、オキーフ、ワイエスらアメリカ人画家を加えた47作家の77作品を選りすぐって展示。1300円(当日200円増)、月曜(祝日の場合は翌日)休館。
 
 
展示 ペルシャ文明展〜煌めく7000年の至宝
 11日〜9月17日、大阪歴史博物館(地下鉄谷町4丁目)。イラン国立博物館の所蔵品を中心とする名品約200点で、東西交流の拠点であったペルシャの美と歴史の広がりを紹介する巡回展が大阪に。これほどの規模での公開は50年ぶり。7000年前にさかのぼる先史時代の展示ではユニークな造形美に光を当て、紀元前6世紀に興り広大な領土を支配したアケメネス朝ペルシャ時代では、有翼ライオンの黄金のリュトン(角杯)=写真=を始め、ペルセポリスから出土した帝国の栄光を伝える金製品の数々、世紀のササン朝ペルシャの展示では古代の日本にも影響を与えたガラス器や銀器が目を奪う。8月14日を除く火曜休館。前売り1100円(当日200円増)、常設展との共通券1600円(当日のみ)。写真展「現代イランとペルシャの遺跡」(無料)も併催。
 
 
展示 ディズニー・アート展
 14日〜9月2日、サントリーミュージアム[天保山](地下鉄大阪港)。05年冬、千葉大学でディズニー・アニメーションのオリジナル画が大量に見つかった。1960年の展覧会のため、ウォルト・ディズニー自身が初のアカデミー賞受賞作「花と木」(32年)から「白雪姫」「ピノキオ」などを経て「眠れる森の美女」(59年)に至る作品群から厳選したものだった。45年ぶりの出現を機会に、米ディズニー本社など秘蔵のコレクションも日本に初上陸。両コレクションの合同巡回展が実現したが、この大阪展でフィナーレ。アーティストたちの尽きない夢と情熱を、制作プロセスを追いながら体感できる。無休。900円(当日100円増)。
 
     
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