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住民同士が支えあい、社会参加しながら在宅で最期まで自分らしく生きたい―そんな願いをかなえようとする地域拠点づくりが、神戸市西区の地下鉄伊川谷駅前で始まっている。社団法人コミュニティネットワーク協会(東京)が居住希望者の参加型で進める「100年コミュニティ」事業。
すでに神戸を中心として大阪、明石、岡山などの賛同者30人が参加し、建物群の設計、入居後の運営などについての討論や提案部会に参画している。08年2月には中核拠点「駅前ハウス〜ゆいまーる伊川谷」が着工、16カ月後の完成を予定している。 (むかひら すすむ) |
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コミュニティネットワーク協会の神代尚芳会長(62)は新須磨リハビリテーション病院の院長。在宅患者の心のケアと看取りを20年以上続け、著書『自分らしく死にたい』で知られる。阪神大震災で人の絆と地域再生の大切さを痛感、1年後にボランティアたちとともに在宅介護団体「わくわく神戸」を設立後、被災のがん患者から寄せられた1000万円で地域ネットを全国に広げる同協会を立ち上げて活動してきた。「地域に医療・福祉・教育のつながりがあってこそ、人は自分らしく生きられる」という持論を実現するのが、こんどの伊川谷計画だ。
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季々彩々
キク科低木コウヤボウキ。竹の植栽を禁じた高野山で箒に使われたという。五條市西吉野町で |
事業の企画責任者である近山恵子さん(58)は協会の理事長。38歳のときに母が脳梗塞で倒れ、亡くなるまで10年間介護。その母と暮らすために大阪市西区に「シニアハウス新町」(16戸)を建設し、母を伴って転居しながら関東の6カ所で高齢者住宅開設に関わってきた。コレクティブハウス「かんかん森」(東京)や自分の終の住処と決めた「友だち村」(伊豆)の実現にも尽力し高齢者や多世代のさまざまな住まいづくりを熟知。その集大成として「住まい手が主人公のまちづくり」をこの計画に盛り込む。
用地は神戸市前開特定土地区画整理組合が伊川谷駅を核として行った都市基盤整理事業「神戸西グリーンタウン」(17・4ヘクタール)内の3カ所。周縁に農地や森が残り、新鮮な野菜の直売所もある。駅前ハウスは駅のすぐ北側(1733平方メートル)に14、7、3階建ての3棟を建設、元気なうちから暮らしを楽しむ高齢者住宅67戸のほか、若い世代の参加に期待する学生用賃貸住宅8戸(16人)、近隣の高齢者が利用できるグループハウス、訪問看護・介護の事業所、整形外科のクリニック、食堂・レストランを配置する予定。
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さらに歩いて4分の地に7階建ての高齢者住宅37戸、共同庭園を持つ戸建て10戸の建設も計画。高齢者の年齢、ニーズ、負担能力に多様に対応し、各棟へ住み替えられるようにする。
駅前ハウスの入居には年齢に応じて10〜15年分の家賃を前払いする方式が取られる。40平方メートルなら1800万円で、有料老人ホームの平均負担額の75%にあたる。居室の設計に希望を反映するだけでなく、雨水利用、太陽光発電などエコ施設を導入。医療・介護、食事メニューなど運営への参加、医療・福祉などへのボランティアや就業、起業で生きがいを広げることもできる。周辺大学に働きかけ、生涯学習などの場を設けることも企画されている。
また入居予定者が事業費を支援するファンドも検討中。周辺に住む若い世代の子育て支援だけでなく仕事創出、文化事業などの交流、地域全体の安全と安心を高める「100年コミュニティ」の実現が究極の目標。このための専任地域プロデューサーを採用し、費用は入居者管理費から捻出することも考えている。
入居者のための説明会、活動の勉強会を毎月開いている。詳細は「神戸・伊川谷で100年コミュニティをつくる会」(TEL078・978・0776)へ。 |
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