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地学教育の普及で津波への防災意識を高めたい−大阪市天王寺区の「自然環境研究オフィス」(柴山元彦所長)は、04年のスマトラ沖大災害を契機に地震、津波の恐怖からインドネシアの子らを守るNGO活動を展開。06年から絵が飛び出す方式の津波防災絵本を子どもらに贈り続けており、今年も2万部を手づくり制作し、秋には現地に届ける計画。大阪の旅行会社アークスリーインタナショナルがオフィス内に作業場所を提供し、ここで関西在住の全日空客室乗務員OGでつくる白鷺会(牧野久美子会長)のボランティアメンバーが制作。中之島ライオンズクラブは資金面での支援を予定している。 |
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| 雪どけの多湿地に咲くショウジョウバカマ。花を赤ら顔の猩々、葉つきを袴と見た名=加東市で |
| 季々彩々 写真 青井 捷夫 |
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柴山さんは、地学教育の専門家仲間とともに近畿の活断層、鉱物採集による宝石探し、湧き水の所在地調査など幅広い研究活動で知られ、フロンティアエイジと協働の「近畿の恵みの水88カ所」選定でおなじみ。
大阪教育大付属高校副校長を最後に退職後、一連の活動を広げる中で04年12月、スマトラ沖地震による津波で22万6000人余の死者・行方不明者が出た惨害に強い衝撃を受けた。
付属高校生を引率して5年間、修学旅行に出かけた地だったうえ、大阪市大の大学院で机を並べたパジャジャラン大学のデッキー・ムスリン准教授(42)から「島民に津波の経験、知識が全くなかったことが、被害を大きくした。救援を」の知らせが届いた。
柴山さんは仲間や知人から寄せられた27件、30万5000円の見舞金を現地に届けるとともに、津波が発生する仕組みをわかりやすく描いた絵本の制作に入った。海辺で遊んでいるうち急に海水が引き、まもなく巨大な波が押し寄せたが、すぐ高台に避難した子どもたちは無事だったというお話を飛び出す絵本式に表現した4ページ。イラストが得意なスタッフの香川直子さん(48)が工夫した。 |
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絵本1万5000部と併せて津波発生の仕組みをイラストとインドネシア語で解説した「TSUNAMI」ポスター1万枚も印刷。絵本は大阪・樟蔭高校の生徒らが津波が飛び出す部分の折り込み作業、パジャジャラン大学の学生らが貼り付けと製本作業を担当して06年6月末に完成し、2カ月後に開かれた同国のボーイスカウト大会を通じて全国に配布された。
柴山さんたちは6月末にジャワ島南西海岸のチケレット村を訪ね、50人の小学生に絵本を直接手渡して勉強会も開いた。その2週間後の7月17日、同村の前の海底で地震が発生。子どもたちと村人200人は絵本で学んだ通りすぐ避難し、全員が無事だったが、周辺の沿岸部では死者・行方不明者802人、負傷者543人を出す大災害だった。
柴山さんは「絵本を贈り続ける必要がある」ことを痛感。07年は1万5000部を白鷺会の44人が4日間で製本まで引き受けてくれた。今年は飛び出し部分を大きくした改訂版で2万部に増やす。印刷費など諸経費は「湧き水めぐり」などの出版印税を注ぎ込んできたが、「多くの人の力を借りたい」と訴えている。
自然環境研究オフィスはTEL06・6773・3308。
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