ニューシニアの必読紙「フロンティアエイジ」
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2008年3月号 第2面  
 
元気のヒミツ 藤田まことさん(74)
 
断煙と赤ワインで艶々  
   11年ぶりの主演映画「明日(あした)への遺言」が上映中だ。先の大戦時、名古屋などに爆撃を加えた米兵を処刑した罪で法廷に立たされ、無差別爆撃の非を訴え全責任を負って死にゆく軍司令官を演じる。その毅然とした生き方が胸を打つ。「勝った方も負けた方も、戦争をしたらいろんな悩みを抱えることになる。こんなことを再び起こしてはいけない。またトップとしての責任の取り方も、映画を通じて訴えたかった」
藤田まことさん

 テレビが普及し始めた1950年代から活躍し、60年代の「てなもんや三度笠」は最高視聴率64.8%。大人も子どもも、ワクワクしてテレビに見入ったものだ。その後も必殺ものや人情刑事、剣豪、シリアスドラマと幅広い活躍が続くが、体形は「てなもんや・・・」の頃と、ちっとも変わっていない。「今度の映画で部下と風呂に入るシーンがあった時、スタッフが言うてるんです。「あの体つきどうだ。肌は艶々、筋肉がしっかりしてる」って」

 それは6年前、お医者さんの助言でたばこと強い酒をやめたお陰という。「あなたの足の指を切れば、きっとニコチンがしみ出てくる。心臓や肺は悲鳴を上げているはずだ。体は欲していないのに、神経だけがたばこを欲しがっている。体がアカンと言うてるサインを神経が脳に伝えないんだ。そう言われて納得し、その場でやめました」

 酒はバーボンと芋焼酎を、氷を浮かせるだけで飲んでいた。医者の弁は「そんな強い酒を、あと何年飲めると思っている。やさしい酒にしなさい。背の青い魚が好きなのなら、赤ワインがいい」。「「あと何年・・・」がこたえて、その晩から赤ワインにした」という。「それからは風邪ひかず、お腹壊さず、少々きつい仕事をしてもバテません」

 舞台はむしろストレス発散の場。「みっちり稽古をして万全の姿勢で臨むから、芝居をしている時の方が楽しい」。大阪・松竹座に9月、「剣客商売」でお目見えの予定だ。  (ぶ)
 
あしたのオシャレ  
 
メンズ館で父親を思う  
   先日、大阪・梅田に阪急百貨店メンズ館がオープンしました。地下1階から5階まで、すべて男性ものの商品売り場です。なんでも、日本最大級の規模ということで、足を運んでみました。

ファッションや小物はもちろん、ネイルやフットケアのサロンまであって、おしゃれ好きな男性にとっては至れり尽くせりといった感じです。

店に入るまでは「若い世代が中心で年配の方は少ないだろう」と、勝手に予想していたのですが・・・、 なんのなんの。平日の午前中だったこともあって、50代・60代のお客さんが多いのに驚きました。おひとりの方もいれば、ご夫婦でお見えの方もいらっしゃいました。
宇野ひろみさん

そして、娘さんとご一緒の方も。どうやら娘さんがお父さんのカーディガンを選んでいる様子で、胸から背からサーモンピンクのカーディガンを合わせて一生懸命。

私の父も同じような年齢なので、気になってうかがっていると会話が聞こえてきました。

「お父さん、いつも地味なん着てたらな、老けて見られるんやで。これぐらい明るい色着たほうがいいねん」「あかん、あかん。派手すぎるわ。こんなん着たら近所の人に笑われる」

しきりに抵抗していたお父さんも「似合うか?そうか?」と、照れながらも納得したようで、そのカーディアガンをお買い上げ。とっても微笑ましい光景でした。

私は大学時代から、名古屋の実家を離れて暮らしてきました。だから社会人になって以降、父の誕生日に洋服をプレゼントしたことはあっても、一緒に買いにでかけたことはありません。

いつか父が大阪に遊びに来た時には、メンズ館に連れて行って、派手な色や柄のシャツでも薦めてみようかな、と思っています。あの娘さんのように。 (ABCラジオ「おはようパートナー」パーソナリティー  宇野ひろみ)
 
いい湯だな近畿の温泉めぐり  
 
赤穂温泉 吉(赤穂市)  
 
湯に浸かって義を思い 絶景の夕日に赤心をしのぶ
   播州赤穂といえば「忠臣蔵」。江戸と瀬戸内の小藩を舞台にした天下の大事件から300余年が流れている。JR赤穂駅を出ると、近くに「息継ぎ井戸」がある。主君の刃傷事件を知らせる早駕籠の藩士が江戸から4日余で駆けつけ、ここで喉をうるおした。

 赤穂城跡、義士宅跡、大石内蔵助邸、花岳寺・・・市内には事件に関わる史跡が多い。それにしても忠臣、主君、切腹・・・今の時代にはミスマッチな出来事がなぜ、人々の心をつかんで離さないのか。
赤穂温泉

 そんなことを思いながら歩くうち本丸近くで儒学者山鹿素行の小さな像を見つけた。素行は藩祖浅野長直に迎えられ、後には配流の身として赤穂の土を踏む。内蔵助は多感な17歳で素行に学んだ。司馬遼太郎は著書『殉死』の中で「赤穂藩は素行の思想の強烈な信奉集団になった」と書く。動機の至純さを尊び、結果の成否を問題とせぬ陽明学の思想と浪士の行動は無縁ではないというのだ。

 赤穂温泉・吉は赤穂御崎にあり、夕日と料理が売りものの宿。8階建て25室のすべてから瀬戸の海が見おろせ、フロントには「夕日時刻表」が張り出されている。経営者の吉井祥二さんは「義士は全国ブランド。赤穂まで来られた方をどう温泉に呼び込むか」。それには夕日。「瀬戸の島影に落ちていく夕日は早春の今ごろが一番」という。

 湯に浸かって絶景をめで、「喧嘩両成敗」の原則を破った幕府に素行の教えを支えとして抗議した浪士を思ううち「ころは元禄14年・・・」。つい浪曲の一節が口をついた。3月からは地元で桜鯛がとれ、自慢の鯛料理が始まる。

 翌日は市立海洋科学館「塩の国」で塩づくり体験。そういえば「赤穂塩」は浅野家と吉良家の刃傷の遠因でもあった。 (邦)

 ◆メモ▽泉質=単純泉、カルシウム・ナトリウム塩化物温泉▽効能=神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、通風など▽あし=JRで大阪から約100分。赤穂駅からバス15分。車なら山陽道赤穂IC〜赤穂御崎▽料金=平日1万4850円(2人1室)金・日・祝泊は1050円増▽吉TEL0791・43・7600。
 
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