ニューシニアの情報新聞「フロンティアエイジ」6月プレミアム号
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2011年10月プレミアム号第4−5面 プレミアム号index
 
日帰り気まま旅 おすすめ3傑
   毎月の「フロンティアエイジ」で好評の2面連載「日帰り気まま旅」。おすすめしたい所が多くて消化しきれず、プレミアム版の場を借りて3カ所まとめてご紹介します。
 
宿場町・平福(兵庫県佐用町) ムービー
川辺に残る江戸期の姿 水害に耐え景観守った石垣
   無人の智頭急行平福駅(兵庫県佐用町)に降りると前に田んぼが広がる。田んぼの中の道を抜けると佐用川。その川沿いに石垣と土蔵が並ぶ川端風景が見えてきた。幅約10メートルの川にかかる橋からの眺めは、時代劇の一場面を思いおこさせる情緒豊かなたたずまいだ。
鳥取藩の本陣跡

 平福は江戸初期に城下町として整備された。その後、鳥取藩の本陣が置かれ因幡街道有数の宿場町として栄えた。その400年以上の歴史が町の随所に刻まれている。

 1.2キロの旧街道沿いには本陣跡、格子戸やなまこ壁の町家が立ち並ぶ。そのうち川に面した各戸には直接、川端に下りられる川門が設けられており、石垣の上には土蔵や川座敷と呼ばれる離れが立つ。表(旧街道側)も裏(川端側)も江戸期の風情を残しているのが特徴だ。
佐用川端風景と名物コロッケ

 この町並みを一昨年夏、台風に伴う豪雨が襲った。佐用川は旧街道まであふれて多くの家屋が浸水、土壁の一部も流れた。すでに修復を終えているが、この豪雨にも石垣は耐え、しかも自然石を積み上げた古くからの部分(約90メートル)も崩れることはなかった。町並み保存に取り組んでいる料理旅館主人の原田昇さん(79)によると、修復にあたったベテランの石積み職人が「立派な石を積んでいますなぁ」と驚いたほどの堅牢さという。原田さんらは水害後、町を今一度見つめ直そうと「平福まちづくり会」を立ち上げ、地域遺産を守る取り組みを進めている。

 旧街道を離れて国道沿いにある道の駅「宿場町ひらふく」(TEL0790・83・2373=水曜定休)に立ち寄ると、見慣れぬメニューに出くわした。「しかコロッケ」。意外とあっさりとした味。農作物に被害を与えるシカを逆手にとって地元で考案した佐用の新名物だ。(安)

 ◆メモ JR姫路駅から姫新線に乗り、佐用駅で智頭急行に乗り換えて1駅の平福駅下車。車なら中国道佐用ICから約5分。
 
利休を生んだ町(堺市堺区)  
生家跡・墓・変容の環濠 茶道ゆかりの銘菓店も多く
   大河ドラマ「江」の千利休は天下人の豊臣秀吉にも媚びない姿が鮮烈だった。中世末の堺は南蛮貿易で栄え、環濠を巡らせた自治都市で町衆文化が花開いた。利休を生んだ町に触れたくて出かけた。

 JR百舌鳥(もず)駅から仁徳陵の森を右に見ながら歩き大仙公園へ。観光案内所でレンタサイクルを借り、割引特典付きecoマップをもらって隣接の堺市博物館を訪れると通路脇で早々に利休座像と対面。館内近世コーナーで利休肖像画や自由都市時代の地図や街並み模型で往時をしのび、公園内の茶室「伸庵」で一服いただいた。
南宗寺と利休座像

 南宗寺を目ざして御陵通を5分ほど走ると突然「土居川」の表示板が立つコンクリートで整備された水路。これが環濠の今の姿だ。環濠を南端とする南宗寺には利休ら千家一門や利休の師武野紹?の墓(供養塔)がある。この寺で参禅し、若いころから茶の湯に親しんでいた利休は魚問屋の息子。武具商の出で上流階級に人脈を持つ師紹?の推薦で信長に仕え、秀吉の時代に頭茶頭となった。切腹に至ったのは、武将間の権力闘争に巻き込まれたためともいう。

 利休好みの茶室実相庵や袈裟形手水鉢などがあり、方丈の縁に座って国指定名勝庭園である枯山水の庭を眺める。この寺には大坂夏の陣の際、後藤又兵衛の槍に刺された徳川家康が運び込まれて落命、仮埋葬されたという話が伝わり、葵の紋の瓦や無銘碑などが残る。

 利休の屋敷跡はチンチン電車の阪堺電車沿いに北に走り、宿院駅近くの芝生地。三方をビルや民家に囲まれ奥に「椿の井」という利休産湯の井戸があるだけで、豪商の屋敷跡にしては意外に狭い。
利休の屋敷跡

 利休の里だけに阪堺電車沿線には和菓子店が多い。寺地町駅近くの「かん袋」は鎌倉時代の創業で「くるみ餅」だけを売る。白い餅を上にかかったうぐいす色のあんでくるんで食べるのだが、ふわっとしたかき氷をかけたのも同じ350円。宿院駅近くの本家小嶋は1532年創業で、利休も愛した芥子(けし)餅などを売る。1個115円で、まぶした芥子の香ばしさとプチプチ感にこしあんのハーモニーが絶品。ともに売り切れご免を貫く。分をわきまえ、あくせくしないなりわいは利休につながる精神とも思えた。

 南海堺東駅で自転車を返した後、堺刃物伝統産業会館や江戸初期の町家山口家(国の重要無形文化財)を見学し、綾ノ町駅からチンチン電車でのんびり大阪に帰った。(養)

 ◆メモ レンタサイクルは1日240円(3カ所で貸し出し、別の所で返す場合は200円プラス)。
 
祈りの二上山(奈良県香芝市)  
悲劇の姉弟に重なる姿 来迎思想生み浄土模す庭も
   大和平野の東西には信仰の山がある。日が昇る三輪山は神の山、沈む二上山(にじょうさん=古くはふたかみやま)は西方浄土への祈りの山。春秋の彼岸の頃、雄岳と雌岳の頂のちょうど中央に沈む夕日を麓の里で拝める。そんな話にひかれて山麓を歩いた。
千股池と阿日寺

 香芝市役所に近い二上山博物館(近鉄下田から7分)は、二上山と地域をめぐる貴重な情報の拠点。旧石器時代の鋭利なサヌカイト、藤ノ木古墳や高松塚の石棺、石槨に使われた凝灰岩、研磨材の金剛砂を古くから産出するこの山の「石と人の営み」がテーマの博物館。92年の開館以来、特別展、シンポジウム、研究会を重ね、年報や解説、報告集にまとめて頒布している。

 今なお人気なのは01年の特別展「大来皇女と大津皇子」の解説書。反逆の罪で処刑された弟を悼んで「・・・明日よりは二上山を弟世とわが見む」と皇女が詠んだ万葉の歌。二つの頂を悲劇の姉弟の姿に重ねて人々は引きつけられる。

 学芸員の奥田昇さん(47)によれば「香芝市域の住民にとって二上山は格別の存在」。市立14小中校は校歌に「二上山」を歌い、雨乞い祈願から始まった4月23日の「嶽(だけ)のぼり」は学童参加の登山に発展、今は市民の清掃登山として続く。
當麻寺と浄土庭園

 香芝写真クラブの人たちは「落陽」を撮り続け、作品セットは博物館のロングセラー。その中に驚嘆の1枚がある。落陽の撮影ポイントは30近いが、西日の逆光で山は黒いシルエットになる。ところがクラブ員で全日写連奈良県本部委員の高谷英男さん(77)はピンクに染まった山と池面の「逆さ二上山」の中央部に夕日が沈む一瞬をとらえた。場所は国道168号良福寺交差点近くの千股(ちまた)池。山上の薄雲による光の反射が生んだ奇跡の1枚。

 その良福寺は念仏の始祖、恵心僧都源信が生まれたとされる阿日寺があるところ。二上山の夕日を見て育ち、阿弥陀如来が西方浄土から現世の衆生を救いにくる来迎思想を生み出したといわれる。

 ゴールは葛城市の當麻寺。江戸期転写の本尊曼陀羅の色彩に恍惚とし、二峰が迫る浄土庭園にたたずんだ。「夕日の菩薩面はそれはそれは美しく、合掌する人もいます」。5月14日の25菩薩来迎を表す練供養は今年で1007回目。お練で重責を担った葛本雅崇・護念院住職の話だった。(む)
 
探見ウオークガイドの小冊子  
6コース収録し初刊行 まず第1集300円で頒布
   6月プレミアム版でお知らせしていたフロンティアエイジ作製の「探見ウオーキングガイドブック」(シリーズ1)=写真=が完成しました。A5判18ページの小冊子ですが、2本のポールを使うノルディックウオーキングと「見る・聞く・学ぶ」の好奇心を満たす「探見」を組み合わせた自信作です。

 冊子のタイトルは「近畿の歴史・自然にふれる道」。▽奈良・山の辺の道▽同・葛城の道T、U▽京都・竹の径▽大阪北部の2つの府民の森▽兵庫・東六甲山南麓の森林浴の道の計6コースを紹介しています。
ノルディック・ウオーキング・コースガイド

 冊子作製の発端はこの春、フロンティアエイジの仲間たちでノルディックウオーキングに出かけたことです。北欧起源のこのスポーツレクリエーションは日本でも注目を集めるようになり、フロンティアエイジでもすでに3人がインストラクターの資格を得ています。

 そこで野外ウオーキングの計画が生まれ、他の仲間にも呼びかけて出かけたところ、従来のハイキングにプラスする面白さ、楽しさを体感。読者の皆さんにもお知らせしたいと意見が一致し、その後も各地を歩いて一部の体験記を6月プレミアム版でご紹介しました。

 今回の冊子で紹介しているコースはすべて、市販のウオーキングブックや、観光協会などが印刷したウオーキングガイドなどを参考にしながら、安全な道か、ポールを持って歩くのにふさわしいか、「探見心」を満たしてくれるかなど、スタッフが現地を歩いて検証したものばかりです。

 内容はそれぞれのコースを2ページ見開きで扱い、右ページに地図、左ページにコース説明を配しています。女性や後期高齢者に近いシニアも含むスタッフの意見を取り込んでおり、どこで何を学ぶか、休憩場所は、トイレは、シャッターチャンスは、間違いそうなポイントはなど、細かい説明もつけています。地図に配した文字も読みやすいサイズです。

 予告をして以降、すでに多くのお申し込みもあって7000部を印刷しました。元気と知的好奇心に満ちたフロンティアエイジ読者の皆さんにとってお役に立つ一冊と思います。これを機会にお友だちを誘い、この冊子を携えて探見ウオークにお出かけになりませんか。ご希望の方には1冊300円(20冊まで送料80円、着後払い=郵便振替の手数料はご負担下さい)でおわけします。

 [申し込み方法]〒住所・氏名・TELを明記し、〒541−0046 大阪市中央区平野町3・1・8・501 フロンティアエイジ「探見ウオーキングガイドブック」係へ。1冊でもお受けしますが、グループでまとめてお申し込みいただく方がお得になります。
ASA(朝日新聞販売店)は元気シニアを応援します。
  株式会社フロンティアエイジ
  〒541-0046 大阪市中央区平野町3丁目1−8−501
  TEL:06−6202−3133 FAX:06−6202−3055 
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ニューシニアの必読紙「フロンティアエイジ」
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