ニューシニアの情報新聞「フロンティアエイジ」
フロンティアエイジ=新時代の開拓者 フロンティアエイジ
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鍋島 直昶(80) 2006年4月号
楽しむためにはお勉強  
 
   鍋島さんのビブラホンの音色は暖かく、一音一音が心にしみてくる。傘寿を迎えて枯れるどころか、ますますツヤを増す。

 「夜更かしなんです」―クラブでの演奏を終え、車を運転して帰宅すれば日付が変わる。そこからパソコンのメールをチェックし、ネットでジャズの新譜を探す。「でも、規則正しいんですよ」。午前3時半に寝て10時に起きる。

 4歳からバイオリンを習い、中学のころラジオから流れる和田肇のジャズ演奏に魅かれてピアノを独学。海軍航空隊で終戦を迎え、慶応予科に進んだもののドラマーとしてプロの道へ。世が世なら佐賀・鍋島藩のお殿様。お家の一大事であったはずだが「最初に音楽を教えたのは親ですから」と笑って振り返る。

 25歳の時、仙台の米軍キャンプで出会ったエミール・リチャーズにビブラホンを習って自らのバンドを結成。米軍撤退後は関西に本拠を置いて活動を続けてきた。

 病に倒れた夫人を子息に托して今は独り住まい。朝はパンに卵、グレープフルーツ半分とスープ皿に山盛りの野菜。夜は好きなものをたっぷり。肉は「バンバン食べる」。ビブラホンは立ち仕事だし、マレットで鍵盤を叩く筋力を保つためにも欠かせない。

 ホームページ(www.mmjp.or.jp/live-info/nabe/)の趣味の項に「陸上(短距離)、ゴルフ、剣道、弓道、空手」とある。「あの震災がやはり応えて、今はゴルフだけ」というが、66歳だった92年、全日本マスターズ陸上で100メートル13秒9の新記録を出している。

 「楽しく生きたい。そのために勉強したいことが次々出てくる」うえに「割と器用で、何につけ探求、熱中する」タイプ。マレットも自分で作るし、「慣れ」で演奏せぬよう若手との共演を心がける。

 ジャズを聴き、楽譜を探すため17日にニューヨークへ飛び、帰ってすぐ佐賀で演奏会。「後援会ができ、今年から年に1枚はCDを出す」。超の字のつく大ベテランが声を弾ませた。 (
     
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