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| 思い知らさん、今に見よ |
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上田 文世 |
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私の住む町でもゴミ収集が有料になった。分別も厳格で、野菜屑などの生ゴミ、食品トレイ、瓶、缶、ガラス片、陶器類などと分けなければならない。ペットボトルや瓶、トレイなどは資源ゴミとして無料で回収してくれるが、生ゴミや粗大ゴミは有料の袋や整理券が必要だ。指定の袋の最初の何10枚かは無料だが、それが無くなると、たとえば燃えるゴミ用の袋は40リットル入り5枚を400円で買わなければならない。
始まって2ヵ月弱。生ゴミ収集日の集積所を見ると、ゴミのかさが3分の2以下に減っていた。反対にトレイなどはどっと増えて、過剰気味の包装がいかに多いかを教えてくれた。
ゴミ有料化との関係は分からないが、近所の公園で花見シーズンには家族連れなどが弁当を広げる。翌朝はゴミ箱にゴミがあふれ、花の下にも食べ屑が散乱したまま。この姿は、富士山などの観光地でも常態化しているようだ。
「ゴミの日(5月3日)」や「ゴミゼロの日(5月30日)」が出来て、これではいかんという機運も高まってはいるが、発覚を恐れてか、ゴミを岩陰などに隠すようになり、却って清掃に困難を来たしているという。
これで思い出したのが古典落語「七度狐」だ。伊勢参りの2人、道中の煮売り屋から木の芽和えの入ったすり鉢を持って逃げ、すっかり食べ終えてすり鉢を草むらへポイ。これが狐の頭に当たった。
この狐、ひとたび仇されると7たび仕返しをするという「七度狐」。「思い知らさん、今に見よ」と、旅人に麦畑を踏み荒らさせ、死人の前で伊勢音頭を歌わせるなど悪戯のやり放題。悪さが過ぎて狐は近隣のお百姓に追われ、尻尾をつかまえられるが、その尻尾は大根だった。
ヒマラヤでもゴミ問題が深刻で、清掃登山が続けられている。お百姓から逃れた「七度狐」があちこちに現れて、ゴミを平気でポイ捨てする人を「今に見よ」とたぶらかしてくれないものか。そう思う今日この頃だ。 (演芸ライター) |
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