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丹波立杭焼で知られる篠山市今田町に04年2月「こんだ薬師温泉ぬくもりの郷」が誕生した。入湯者はこの3月で50万人を超え、当初予測の「年間20万人」を大きく上回った。神戸・三宮から車で1時間余。「身近な田舎」の真新しい温泉は人気が高い。
県道の峠を越えると東西の山並みが急に迫って風景が変わる。そこは瀬戸、常滑、信楽などとともに「日本六古窯」に数えられる「陶器の里」。谷間を抜ける道の西側、和田寺山(標高592・6メートル)のふもとに窯元が軒を連ねている。約1千年前から製陶が始まり、江戸時代の茶人・小堀遠州の指導を受けて名を高めた。源平合戦では義経の一行がこのあたりから「ひよどり越え」へ駆けたという。
窯元ギャラリーも多い。そのひとつに立ち寄ると、「上質の土と霧のない乾燥地が焼物に合った」と作陶暦約60年の陶工と出会えた。濃茶系色の焼き締めに土のぬくもりを感じ、深皿を買い求めた。
湯場は「陶器の里」から約4キロの和田寺山のふところ。鮮やかな赤い屋根が緑に映える。源泉は34・1度。今田薬師堂脇の地下1300メートルから毎分615リットルが湧出し、大浴槽は立杭焼の陶板張りと丹波石の岩風呂。ほかに加温しない源泉風呂と大小の露天風呂を備えている。
豊富な湯をふんだんに使うかけ流しがうれしいし、広々とした露天の澄んだ湯につかると広葉樹の多い山の眺めが爽快感を高める。別棟の日本料理店では地元の食材が味わえ、特産の野菜や豆腐、立杭焼などを置いた売店も楽しい。温泉は周辺を農業公園にする構想のひとつでまだ開発途上。果樹園や宿泊施設をつくる計画も浮かんでいる。 (清)
◆メモ 泉質=ナトリウム塩化物泉▽効用=神経痛、筋肉痛、慢性婦人病、高血圧症、動脈硬化症など▽入湯料=大人600円、小学生300円、幼児無料▽あし=JR福知山線相駅野駅からバスで15分▽篠山市の第三セクター「夢こんだ」(079−590−3377) |