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数年前、浅井長政ゆかりの小谷城趾・小谷山(449・5メートルに登ったとき、ふもとで須賀谷温泉の看板を見た。「お市の方も湯治した秘湯」とあり、何となく気になっていたのだが、ようやくこの秋に訪れる機会があった。
須賀谷は小谷山麓の東に位置し、賎ヶ岳七本槍で有名な片桐且元の出生地。且元の父・直貞は浅井長政の家臣として須賀谷を守っていたから、浅井の武将やお市の方が山を下りて湯治に訪れたという想像はできる。
温泉施設は34年前、せっかく湧き出ているものを何とか利用したいと観光開発を目的につくられたという。昨年、建て替えられて全館バリアフリーで、ペットも泊れる旅館になった。
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| 山里にひっそりたたずむ須賀谷温泉 |
JR北陸本線・河毛駅から電話をすると、車で迎えにきてくれた。5〜6分で田園地帯にひっそりとたたずむ温泉宿に着く。浅井家全盛のころはこのあたりも城下を形成していたのだろうが、滅亡後は秀吉が長浜に本拠を置いたため、静かな山里となって400年以上経ったことになる。
温泉の源泉は無色透明だが、空気に触れると酸化して赤茶色になる。少しぬるりとした湯の感触が、いかにも戦国武将が浸った秘湯という趣き。土日は団体客など日帰りの入浴客が多いそうだが、平日の宿泊客は少ないようで、深夜にのんびりと露天風呂を独占することができた。
ここは温泉だけを目的に訪れるのはもったいない。小谷山をはじめ付近は紅葉や桜が楽しめるし、史跡探訪を兼ねたハイキングにも絶好の地。その帰りに温泉で疲れを癒す、というのがおすすめ。湖北一帯は来年のNHK大河ドラマ「功名が辻」の舞台にもなる。地元は観光客誘致に懸命の様子だ。 (木)
◆ メモ 泉質=ヒドロ炭酸鉄泉▽効能=神経痛、筋肉痛、肩こり、冷え性、アトピー、病後の治療など▽入浴料=大人800円、子ども500円▽あし=JR北陸本線河毛駅下車(送迎あり)。車なら北陸自動車道長浜ICから約15分。TEL0749・74・2235 |