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下駄履き気分で温泉を楽しみたい、と奈良県西部にある葛城郡上牧町上牧の「虹の湯」へ出かけた。この一帯はゆるやかな丘陵が広がり、奈良時代に放牧のための「上の牧場」があったとされ、日本書紀などにも登場するところ。眺めの良さから宮廷人のリゾート地でもあったという。立ち寄った法隆寺からでも車で10分、町の保健福祉センターがある小さな丘の上に設けられた虹の湯の駐車場には大阪、和歌山のナンバーも停まっている。
「いいお湯できてます」の案内板が掲げられた門をくぐると、玄関には568個の下足ボックスが並ぶ。これだけの人数を収容できるジャンボ銭湯なのだ。やってくる浴客は家族連れやお年寄りなど、普段着でひょいと訪れたという装い。常連なのかタオルや石けん、着替えを入れた入浴セット一式を持参する人もいる。
浴室は広くて湯船も多彩。屋内には天然温泉の大浴槽を中心にジェット噴流でマッサージ効果があるとりどりのバスやサウナなど。外へ出ると庭園の中に岩風呂、滝の打たせ湯、信楽焼の大壷を並べた壷湯、木の香を楽しむ桧風呂などなど、風呂の数は男湯19、女湯18種類。屋内の浴槽は30分ごとに湯が入れ替わる循環式、野天は温泉のかけ流しとなっており、浴客は湯温を確かめながら浴槽を渡り歩いて楽しんでいる。
地元のピザ屋さんが地下1500メートルで掘り当て、00年12月に「庶民感覚の楽しめる温泉」としてオープンした究極の温泉銭湯。エステ、理容、ファミリーレストラン、地元産の野菜、花、果物、パンの出店なども付属。温泉水を20リットル100円で持ち帰り出来る「温泉スタンド」まであり、容器のポリタンクも温泉売店で買える。 (向)
◆メモ 高濃度ナトリウム−塩化物温泉。神経痛、筋肉痛、慢性消化器病などに効用。年中無休で10時〜25時営業、大人600円(土・日・祝は8時から営業、100円増)。JR大和路線王寺駅からバスで15分。 |