フロンティアエイジ
フロンティアエイジ=新時代の開拓者 フロンティアエイジ
いい湯だな「近畿の温泉めぐり」INDEX  
   
 
奥香落温泉(奈良県曽爾村) 奥香落温泉への地図
 
 
露天風呂で星空を仰ぐ アマゴ群れる清流の養殖池
 
   香落渓は木々の緑に覆われていた。両側は高さ300〜600メートルもの岩山。その断崖の底を青蓮寺川が流れ、秋には水面が紅葉で染まるという。渓流沿いの県道を車で上流へたどり、三重との県境を越えて奈良県曽爾村に入ると奥香落(おくこうち)になる。

 灘の酒造会社が谷間の約3・3ヘクタールを買い、地下800メートルから湯をくみ上げて温泉旅館を始めたのは1975年。一角に20平方メートルほどの養魚池が24面あり、アマゴ12万尾、イワナとマス各約2万尾が、青蓮寺川支流の横輪川から引いた水に泳いでいる。「旅館のための養殖で出荷はしていない」そうで、夕食にイワナの刺身、アマゴの塩焼きと天ぷら、朝食にはアマゴの一夜干しがついた。
夜には星座が観察できる「星の露天風呂」

 星空観察が魅力だ。大浴場と露天風呂は横輪川の対岸にあり、本館から赤い手すりの橋を渡って行く。「星の露天風呂」と名づけられ、入り口にかかる季節の「星座図」を見て浴室に入る。知識の乏しさからか、明るい数個と細かな星しか確認できなかったが、小川敏朗支配人に聞くと「星は空気の澄む秋から冬にいっそう冴えます」

 昼間は野鳥が間近で鳴き、幾種ものトンボが水辺に群れ飛ぶ。「こんなにゆったりしたのは久しぶり」と大阪からの89歳女性。誕生日記念に69歳の娘さんと来たという。岩をかむ瀬音やカエルの声を聞きながら、かすかに塩味のする湯につかるだけで「豊かな気分」が味わえた。

 曽爾村は室生火山群の中。太古の噴火が生んだ奇岩の絶景が多い。壮大なススキの穂波で知られる曽爾高原だが、緑の夏姿も趣が深い。 (清)

◆メモ 泉質=炭酸水素塩泉▽効用=神経痛、疲労回復、慢性皮膚病など▽入浴料=大人800円、子ども400円(11時〜15時)。昼食(4000円から要予約)の利用者は無料。宿泊は1万2000円から▽あし=近鉄名張からバスで約40分(2人以上予約で送迎)。車なら大阪から約2時間▽奥香落山荘(TEL0745・94・2231)
   奥香落温泉  
     
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