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花に酔い 暮らしに安らぎ |
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あふれる花々に見ほれ、農村の暮らしや王国の歴史が垣間見えた――フロンティアエイジが企画した「第2回幸せ探しの旅」は、2月2日から6日間でタイ王国へ出かけた。乾季のタイは日本の黄金週間を思わせる爽やかさで、京阪神と高知市から参加した58歳から76歳の10人は存分に旅を楽しんだ。「何世代もが常に行き来できる生活がいい」「日本とタイの共生が大切」「新しい友人ができた」などそれぞれに思いを抱いた旅の一部を報告する。 |
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■ゆらゆら花の山車 |
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北部の中心都市チェンマイは「花祭り」の真っ最中。「花山車」パレードに出あった。鮮やかな花の山が、100人を超す音楽隊や芸能隊の先導で揺れながら進む。ランの山、キクの山、バラの山・・・。5〜6メートルの高さにまで飾りあげた山車が16台も続く。宇治の女性(67)は「みんな穏やかな人たち。この街には違和感が無い」と話した。
チェンマイは花卉産地で名高く、特にラン類は世界の最大産地で日本へも大量に輸出している。標高300メートル前後で比較的涼しく、「タイの人が一番住みたがる街」とも聞いた。寺院では大勢の少年僧に出会った。 |
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■「北の村」の日本人 |
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参加者最年長の知野隆二さん(76・大阪)の紹介で、移住24年という芦屋出身の浅井重郎さん(63)に会った。チェンマイ郊外のリハビリセンターで有機農業を指導する浅井さんは7年前、大阪の測量専門校に留学し、講師だった知野さんに学んだ。
センターは広さ約60ヘクタール。広大な森に病院、職員住宅、畑や放牧場などが点在する。一角に2年前、老人福祉施設「北の村」が出来た。レンガ造り2部屋の43戸があり、独り暮らしや体の不自由なお年寄り90人が暮らしている。
浅井さんは今、村内に開拓した約50アールの畑で新たな有機農業を始めた。木の葉の堆肥をすき込んでタマネギ、キャベツ、トマトなどを育て、バナナやヤシも植えた。「将来は村で使う野菜をまかないたい」。来年の定年後も村に残るという。 |
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■田舎暮らしを学ぶ |
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4日目の午後、5人ずつの2班でバンコク西方約80キロのラチャブリーで農家を訪ねた。A班はココナッツ、柑橘類を栽培するモンコール夫妻宅。舟で案内されて川水で行水し、頭や食器を洗う川辺の生活に触れ、用意された野菜カレー、てんぷら、魚の揚げ物などを味わった。庭に来客用の2棟がある。外国ステイ希望という高知の野村兼八郎さん(69)は「田舎すぎるなあ」と首をかしげたが、外国住いを嫌っていた夫人(69)は「ここなら大丈夫そう」。
B班が訪れたサマーン夫妻宅は、約100メートル四方の池2面を持つエビの養殖業。夫妻と4〜12歳の子ども6人、伯母さん(87)ら10余人に迎えられた。近所の親戚がよく集まるという。「日本が失った世代間交流があって楽しそう。親の実家を思い出す」と大阪の永井由美子さん(62)。土間にチークの「とうみ」、足で踏む精米臼などの「古い農具」が並び、使い方を説明してくれた。食事は、から揚げ、てんぷら、刺身などの「エビづくし」。外国人の滞在受け入れを考えている夫妻から「味はどうだった」「サービスへの希望は?」などと問いかけられた。 |
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■観光と戦争と残像 |
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バンコクの西北約130キロのカンチャナブリでは、大勢の観光客に交じって約250メートルのクウェー(クワイ)川鉄橋を歩いて往復し、たもとの駅から列車に乗った。車窓に特産のサトウキビ畑が広がる。私たちの車両は観光特別車で、約50人で満員。そこここから日本語が聞こえる。
列車がたどったのは旧日本軍が1942年にタイとビルマ(現ミャンマー)間に敷いた泰緬鉄道(415キロ)の一部。近くにある「戦争博物館」の資料では、連合軍の捕虜と強制労働者計10数万人が動員され、過酷な仕事と熱病で数万人が犠牲になったという。別名「死の鉄道」。案内書には「過去を知り他人に思いやりを。平和の実現にたゆまぬ努力を続けよう」とあった。 |
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■黄色あふれる首都 |
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月曜は「国王の日」。街に黄色があふれる。バスの乗務員も現地案内のロンさん(41)も、それにバス停の市民も半数が黄色のシャツ姿。ロンさんによると黄色は国王を象徴する色。「国王は誰もが尊敬する特別な存在」なのだという。
バンコクでも2班に分かれ、7人は約76キロ北のアユタヤ世界遺産を見学。1350年から417年間の王都は、ビルマとの争いで破壊された。寺院の塔や王宮跡などが「壮大な都」を想像させるが、巨大な菩提樹の根に抱えられて残る仏頭が、その崩壊を憂えているように見えた。3人は日本人窓口のある病院や貸しマンション、アパートなどを訪ねて滞在の可能性を探った。マンションの利用者は45%が日本人という。 |
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